学園パロ

メモ用に書いた筈なのにノリノリになった学園パロ(日本総受け)


あらすじ
※ 日本は女の子です。後年齢は実史をまったく考慮してません。
 
 
瑞日
 
学パロも遂にここまで来たんぬ……!
なんかもの凄い人気と、みんなのコメントに後押しされて瑞西さんの御登場です。
瑞西さんホント、人気だよねっ!そして私も君が大好きさっ(´Д`*)
 
後希日やりゃぁ良かったなホント……幼なじみ設定で。笑
あのぽよよんな希が第二話辺りで慌てて「日本、大丈夫だった?」って教室まで来たら萌えたよね…!(私が)
 
後トルコさんとか不良設定で出したい。シュールだ!笑
なんかあって日本に惚れて周りには恐いのに日本には敬語でデレデレだったら萌えた…!(私が)
そしたらアレだ!喧嘩でボロボロの所を手当して貰った、というベタさで行こう!笑
そんで次の日から「My ANGEL!!」とか言っちゃっていいと思うんだ。うん。
そんでそんで同じクラスのギリシャが日本と幼なじみだって知ってもの凄い勢いで突っかかれば良い。
ギリシャもギリシャでトルコが日本に近付くのが気に入らなければいい。
「日本に近付くの、やめて?」とか言っちゃって良いよあの子!萌え!
 
それにしてもトルコさんの仮面、どうしよう……素顔……?
でも何かキスしたら仮面は目の辺りだけだったらしく布の向こうは柔らかかったぜ…!とかメチャ萌えるんだよ、萌えツボなんだよ!(変だよね!
 
 
後後西日とかロマ日とかもやりたいけどいつかやろう。(何だこの纏めww
 
 
学パロ
 
ちょw瑞日とか今から書いてくっつくの?ww 第一話(12)12!?すっげぇ無駄に長い
 
 
 お昼休みに立ち寄った図書館に並べられた机を、何気なしに見ながら歩く。
 パラパラと数人の生徒が勉強をしていたり本を読んでいたりする中で、その一冊の文庫本はポツンと置かれていた。
 その本に目が留まったのは、図書館の蔵書で無い、という事以上にその本のカバーに見知ったモノが付いていたから。それは、体育祭に日本がイタリアから貰った髪飾り……そう、あのスイスという青年に持って行かれてしまった物。
 あの後イタリアに無くしてしまった、というのが申し訳なくて仕方がなかったりした日本だったが、あの時彼に会えたのは嬉しかったりもした。
 ほんの前まで来て、そっとソレを手に取りパラパラとページを捲る。詩集だった。
 本当に何も知らないというのに、何故だかどうにも「彼らしい」と思えてしまった自分が恥ずかしくなりそっとその本を閉じ、カバーに付けられた白い花の付いた髪飾りをジッと見つめた。
 やはり、自分のだ。だとすればこの本は、絶対に彼の物だ。
 置き忘れてしまったのだろうか?静かなところが好きだと言ったから、今まで一度も此処で会ってはいないが、きっと彼は図書館が好きに違いない。
 ……届けても、いいのだろうか?
 届けるべき?それともそれはお節介になるのだろうか?彼はどこのクラスなのだろう。何処に行けば会えるのだろう。
「日本、どうしたの?」
 ジッと本を見つめながら考え込んでいた日本の背後から突然声が掛かり、思わず手に持っていた本を落としかけワタワタと手を動かす。手から本が落ちなかった事を確認すると、慌てて後ろを振り返った。
 そこに居たのは同学年だがクラスの違う(それでも前から割と顔なじみだった)ギリシャで、不思議そうに日本の手に抱えられた本を覗き込む。
「あっ……あの、えっと……この本の持ち主を捜してるんですが、スイスさんって御存知ですか?」
 別段焦らなくてもいいのだが、何だか悪いことをしていたかの様な後ろめたさと共にそっとギリシャを見上げると、彼はちょっとだけ眉間に皺を寄せた。
 幼い頃から遊んでいる仲なのだけれども、彼がこうして何かを表情に出すのは最近になってからの様な気がする。最近、頓に見る。
「……知ってる、けど、何かされた?」
 その尖った物言いに、思わずブンブンと大きく頭を振る。
「いえ、そんな……寧ろ、その、助けて頂いた事はあります……」
 何故だか赤くなって俯くと、ギリシャは唇を尖らせて少しだけ屈み日本に近付く。
「何?日本はスイスが好きなの?」
 その思いも寄らないギリシャのセリフに伏せていた顔を思いっきり上げ、その上顔を更に赤くして先程以上に首をブンブンと振った。
「な…!何言ってるんですか!そんな訳、ないです……」
 最初は威勢良く、最後は尻すぼみに。ワナワナと手が震えるのは恥ずかしさからか。
「ふぅん……だったら教えてあげても、いいよ。」
 何だか納得出来ないけど、という風にむくれながらもそうギリシャは肩を竦め言った。ホッと微笑んだ日本を見て更に唇を尖らせる。
 
 
「同じクラスなんだ。でも別にオレとは仲が良い訳じゃないよ。」
 ギリシャの教室の前で彼はそう一言言い置くと一旦室内に入っていった。ガヤガヤと騒がしい教室と廊下では、中での会話が全く聞こえない為、教室の中を覗く勇気もない日本はそっと俯いたまま時間が流れるのを待った。少々動悸が激しい……
 動揺の所為か、俯いていた所為か、ギリシャと入れ替わりで現れた人物に日本は直ぐには気が付かなかった。気が付いたのは、彼がその日本の手に抱かれた本に手を伸ばした時。
 その白い指先を見つけて慌てて顔を持ち上げると、其処にはかの不機嫌顔でコバルトブルーな瞳を煌めかせるスイスの姿があった。
「随分、探した」
 挨拶も礼も無く、まず最初にそう言って己の文庫本をすっ、と日本の手から抜き取り数ページパラパラと捲る。
「礼を言おう……日本?」
 小さく顔を傾けて日本の名を呼んだスイスを、日本は驚いた様子で見上げた。自分は彼の名を覚えていたけれど、彼が自分の名を覚えていたとは思いもしなかったから。
 スイスはそのブックカバーに付いていた白い花の髪飾りを抜き取るとそっと日本の前に差し出し、慌てて掌を広げた日本に返した。
「これは、返そう。」
 そう言ったスイスの顔を思わずパッと見上げると、コバルトブルーの真っ直ぐな瞳とかち合って思わず上げた視線を盛大に反らしてしまう。それでも彼はジッと自分に目線を注いでいる事が分かる。
「あ、あの」
 思い切って上目遣いのままスイスをチラリと見やり「でもコレお礼で差し上げた物ですから……」そう言うと、彼は不機嫌そうに細められた瞳を少しだけ開く。驚いたのか何なのか、その変化はまだ彼自身に慣れていない日本には酷くわかりにくかった。
「返したらお礼にならぬ、と?」
 クツリ、と確かに小さく喉を鳴らして彼が笑う。ハッとしまた目線を上げれば、今度は逃げることが出来ずに口の端を僅かに持ち上げた彼の瞳を一秒だって外さずに見つめる。見れば見るほど、その瞳は自分のソレと似てもにつかない美しい色。
「ならば話を。二人だけで。」どこか淡々とした声色。コチラまで何の話をしているのか忘れてしまいそうな。
「それが、お礼ですか?」
 少しだけ首を傾げて訪ねれば、彼はコクリと一度頷く。サラサラと、自分がどれだけ憧れに胸を焦がしたって決して手に入らない、美しい天然の金髪が揺れる。思わず日本は、うっとりとした。
 
 
 放課後約束通りスイスが日本の教室まで迎えに来た。まだ掃除の最中だった生徒が注目していたのが恥ずかしくて、日本はそそくさと教室を後にする。
 本当に名前しか知らない間柄という事もあり、日本は歩く距離は結構広めに取りスイスの後を控えめに付いていく。そして後ろでジッと彼のキラキラ光る金髪を眺めていた。
 入った喫茶店は時折ポーランドとくっちゃべる時に使用しているいつもの所で、この張り詰めた雰囲気が少しでも緩和するのでは、と小さく安堵の溜息を吐いた。が、結局二人とも口下手なのだから会話はそこまで進まない。時折訪れる沈黙を、日本は全てコーヒーで流し込む。
「やっぱり私と話しても面白く無いですよね」
 難しい顔で目の前に座っていたスイスにそう俯き加減で、そして瞳だけ持ち上げて言えば、スイスはツイとその顔を持ち上げ、
「一緒に居る事に意義がある」と。
「……私なんかと一緒に居て、楽しいですか?」
 日本が困ったように眉を歪め、頭を傾げて不安そうに訪ねれば、
「うむ、楽しい」と、いっそ気持ちが良いほど無表情のまま言い切った。嘘だとは、思えない。
 コーヒーのコップに口を付けながらそっと彼を上目遣いに盗み見て、どんどん体温が上昇していくのを覚えた。
 
 
 特に会話らしい会話も無いままその日は帰ることになり、傾きかけた太陽の西日に当たりながら二人で日本の家へと向かう。
 歩いている間も特に会話は無いのだが、段々にこのスイスという青年が分かってきた日本にとってその沈黙は苦痛ではなくなりつつあった。それどころか、どこか心地よいと思えるほど。
 本田荘が見えてきた頃、思わず日本は足を止めかけたがそれはもう無駄だった。
 玄関の前で、回覧板を回しに行こうとしていた中国と丁度かち合ったのだ。自分の兄が妙に男友達云々について厳しい事は、いくら鈍感だからといって流石の日本だって気が付いてるし、その上今日は一緒に帰ろうという兄の申し出に「友達とお茶してから帰るから」と言っていたりもした。(けれど日本には特に悪気は無い)
 日本の姿を認めてにっこりと笑った中国が、ついで日本の隣に立っている見慣れない男を発見し、目の中の笑いが綺麗に消え失せる。
「……おかえり、日本。その隣の男を我に紹介するよろし」
 にっこりと、けれど冷ややかな声でそう告げる兄の顔を、半ばビクビクと日本が上目遣いがちに見上げた。兄の顔は、影が落ちている。
 特に後ろめたい事は無い。何も無い……つもりなのだが、何故か何を言えばいいのか懸命に頭の中で考え、そして
「えっと、スイスさんです。」
 と、取り敢えず紹介をした。何か違うな、とは思ったのだが、日本にとってコレが限界。
「ほぉ、スイス。で、我の日本とはどういう関係か?」
 にっこりと笑った(?)ままだった中国がスイスに向かってだろう言葉を紡いだ瞬間、その笑顔が消え失せ背後で炎を称えた龍が「ギャース!」と高々と吠え立てスイスを睨み付ける。が、そこはスイス!その中国の睨みを屁とも思わないのか、いつもの無表情さにもう少しばかり眉を吊り上げる。
「自分は名乗らぬつもりか?」
 スイスがそう言葉を発した瞬時、ピリピリとした(否、ビリビリとまるで雷の様な、かも知れない)空気が辺り一面を支配したかの様に、かの鈍感女王の日本にすら分かった。思わず冷や汗を流したのすら、日本だった。
「我は日本の兄の中国ある。で、名乗ってやったんだからお前は日本との関係を答えるよろし」
 笑顔、とは到底呼びづらい引きつった笑みを浮かべてそう言った中国にスイスは少しだけ首を傾げてみせる。
「中国さん、いい加減にしてください!今日はただ私がスイスさんにお礼を言っていたただけです!」
 不穏な雰囲気に我慢が出来なくなったのは日本の方で、今にも119番を呼ばれてしまいそうな程お互い敵意満々で火花を散らしていた二人の間に思わず飛び込んだ。この火の粉が飛び火しないのは、恐らく世界広といえど日本只一人だろう。
 例えどれ程中国が怒っていても、妹にだけは弱いというのが世の常識。なのか。う、と唇を尖らせながらも中国の背後で四千年の舞を繰り広げていた龍は願い事を叶え終えた神龍のごとくシュルリシュラと消えてしまった。
「我はお前がどこぞの馬の骨とも知ら無い男にほいほい付いていかないか心配してるだけある!」
 そう言い返す中国は、やはり他人と接する時とは打って変わってどこか弁明じみた口調で身振り手振りを加えそう訴えた。
「何で直ぐにそういう事に結びつけるんですか?!あなたって方は!別に私達何でもありません!」
 日頃の口うるささが祟ったのか、日本は普段見ない事に眉を吊り上げて頬を膨らませ中国に詰め寄る。当然、中国はたじろいだ。たじろぎ、そして折れたのか何か「ならいいけど」的な事を口内で呟く。普段中国の眼光の鋭さに怯えてる人間からすれば、なんかもう別人だ。
「……失礼する」
 そう一言告げて日本と中国の背後に立っていたスイスが踵を返す気配がして、思わずハッと日本は振り返った。そこには既に夕陽に当てられたスイスの後ろ姿があり、その大きな歩調と先程の声色に小さな不安が過ぎる。
 たった僅かな間一緒に居ただけで、それもスイスを相手に、もし幼い頃から相手の機微に注意を向け続けていた日本でなければ分からなかっただろうが、日本はスイスの感情の変化に気がついた。だから、思わず歩き出した彼の傍に駆け寄る。駆け寄り、その服の裾を掴み振り返ったスイスと目を合わせる。
「あ、あの、本当に申し訳ありませんでした。私なんかとそんな風に見られてしまうなんて不快かもしれませんが。でも……」怒らないでください、とか細い声で告げる。どうぞ、怒らないでください、と。
歩みを止め向かい合ったまま二人の動きが止まり、夕陽を浴びたスイスの金髪が更に美しくキラキラと光った。
「不快である」
 ハッキリと告げられたスイスの言葉に、後ろに立っていた兄の雰囲気が殺気立ったのを感じたが、それ以上に日本自身が何か胸元がグッと冷える様な思いがして思わず服の上から心臓にそっと手を当てた。不意に泣き出してしまいそうな自分に気が付き苦笑を浮かべた。自分から言った癖に、と。
 フルフルと身体が震えるのを覚え、こぼれ落ちそうになる涙を下唇を噛むことによって懸命に押しとどめる。
 と、ツイと伸びてきた彼の長く細い指が自分の顎を捉えクイッと顔を持ち上げられ、思わず溜まっていた涙が一粒だけこぼれ落ち、あ、と呟いた。が、それよりも次に何か柔らかな物が自分の唇に降ってきた事の方が自分を呆気にとらせた。
 フワリ、と彼の香りが鼻孔をつく。合わされた唇が離され、お互いの目線を少しもズラす事無く見つめ合ったまま
「私達、では無い。何でも無いのは日本だけだ。」
 と言い残してスイスが去っていくまで、その場の者(日本と中国)は各々の理由で只の一言も動けずにその場に突っ立っていた。