メモ用に書いた筈なのにノリノリになった学園パロ（日本総受け）
※ 学園パロディです。日本は女の子です。
学パロ 第一回 オマケですよお兄ちゃん特集
初めにNovelの“拍手で連載中学園パロディ”をお読み下さい。
ごきげんよう世の中国さんマニアの方！また、そうでも無いけれど此処をお読みの方！
ここは決して彼が中心の物語を書かないのに、（学パロで）必ず一話に一度は出てくる中国お兄ちゃん特集を、
私の独断と欲望の赴くままに描いている所であります。
第一回はお兄ちゃんと弟君と妹さんの幼児な頃を書こうとか目論んでおります。ハッスル。
妄想１ お兄ちゃんは小さい頃は別段シスコンじゃ無かった。酷く冷めた子供だった。
日本はやはりいじめられっ子で、中国は特に日本に興味も無かったし、家族構成自体にうんざりしていた。
家族といっても殆ど一緒に居なく、唯一緒にご飯を食べるぐらいだった。
中国がシスコンになるのは１０歳ごろが良かろうと勝手に思っております。
日本は幼い頃身体が弱くて、小学校四年生の頃まで家庭教師を雇って勉強していた。
日本にとって、妾さんは当然悪口言うし、母親の親戚からはなんで男の子じゃ無いんだと無茶な事言われるし、父親は酷く厳格な為、
本当に心の安らぎは母親だけだった。でもお母さんも本田家としてそれなりに厳しい。
時折会える韓国さんはちょっと優しかった。
日本が中国を中国さん、と呼ぶのは自分の母親がそう言っていたのと、中国はあくまで本田家の長男だ、と言われていた為。
でもシスコンに中国さんが目覚めた頃、やっと学校に通える様になって、二人で登下校する様になる。
後、その家庭教師期間が鎖国とすると（笑）ずっと書きたかったスペインさんと日本！
鎖国時代前に幼児スペインと仲が良かった幼児日本とか。かわゆい。
で、今回はその中国さんがシスコンに目覚めた切っ掛けと、亜細亜三兄妹の中学生時代とか高校生日常とか。
取り敢えず全部設定を書いておきます。
妄想２ 中学生時代は陰で“シスコンの中国”と恐れられていた。
まんまだ！噂でもし日本に不埒な真似をした人は、昼休みにモップを担いだ中国によってボコられる、というのがあった。
それでも日本は時折告白とかされました。中国さんが知らないうちに。
妄想３ 意外ともてる。シスコンなのに。
意外ともてます。シスコンなのに。
ラブレターとかもらったりします。シスコンなのに。チョコレートも貰います。シスコンなのに。
でも凄く冷めています。だってシスコンなんだもん。
でもでも未経験では無いと思います。死。
シスコンへの道のり 小学校四年生、かな？
カシャン、と音を立てて日本の持っていたフォークが床の上へと滑り落ちた。
思わず「またか」とため息が零れた。和食なら美しく食べられるのに、彼女は洋食となるとてんで手元が疎かになる。
困った様に眉を八の字にする彼女を全く見ないふりをして、中国は自分の食事を頬張るだけだ。
慌てて拾い上げようとする彼女に、父親が静かに咎め、彼女の母親はため息を吐いた。
大きな瞳を真剣に瞠って、新しく渡されたフォークでハムを押さえ切り分ける作業を懸命にしているものの、ふとした瞬間、またもやフォークは彼女の手から滑り落ちた。
「……部屋に帰っていなさい」
カシャン、と音を立ててグラスを置いた彼女の母親は、己の子供にそう言い放つ。
目にたっぷりと涙を含んだ彼女が、小さく「はい」と答える姿は、酷く可哀想であったが、それ以上なんとも思わない。
中国は冷たい水を最後の一口まで飲み干すと、一言父親と義母に挨拶をしてから自室に戻った。
中国の母親の写真はたった一枚だけで、見たことも無いその母親は、自分に似た顔で白のワンピースを着て微笑んでいた。
小さなロケットに入った、小さな小さな写真だけである。その笑顔だけが、自分の母親だった。
カチリ、とロケットのフタを閉めると、いつも通り通学鞄のポケットにしまい込み背負う。時計に目を配ると、そろそろ出発の時間だ。
後はお手伝いの人に行ってくると述べて、いつも通り車に乗り込んだ。
帰りは途中まで韓国と一緒に帰ってくるのでいらないと告げ、また面白くもなんとも無い学校へと向かった。
問題は家に帰ってきてから起こった。
いつも通り、母のロケットを取り出そうと思って鞄に手を伸ばしてから真っ青になった。
ポケットのチャックが開いたままで、中のロケットが飛び出してしまったらしく、あの母親のロケットが無くなっていた。
あんな小さな写真ではあるが、この生活を耐える唯一の柱だったというのに……瞬間、泣きたくなる。
慌てて部屋から飛び出すと廊下に目を配らせながら来た道を戻っていく。
途中、フト顔を上げると、不思議そうにコチラを見ている日本と目が合った。家の中でも会う事自体珍しい。
「日本！我のペンダント見なかったあるか？」
自然と怒鳴る様に出た言葉に、彼女は明らかな恐怖を表し、その長い髪をサラサラ揺らしながら必死に首を横に振った。
そう言えば彼女に喋りかけた事自体、初めてかもしれない。
日本に礼も告げず、中国はまた自分が歩いた道のりを必死に戻りながら探すも、結局見つかる事は無かった。
ペンダントを無くしてから三日が経った。
外は酷い雨で、そうでなくても半ば諦めかけた中国はじっと部屋のベッドの上で蹲っていた。
もうずっとそうやっていた彼を動かしたのは、雨の音に掻き消されそうな微かなノックの音がした為だ。
苛々とした仕草で扉を開けると、その小さい身体をグッショリと濡らした日本が居て、その珍しい訪問者に思わず中国は目を瞠らした。
眉間に皺を寄せた腹違いの兄を見て、日本の身体がビクリと震えた。
「…なんか用あるか？」
外出をきつく禁じられている彼女が濡れている事も、その服の裾を泥で汚している事も、今の彼にとってはどうでも良かった。
唯、彼女が自分の機嫌を更に悪くしている事だけが問題である。
恐怖に少々震えている彼女が、おずおずと自分の前に両手を重ねて何かを差し出した。
「…コレ、お前、どうして……？」
それは間違いなく自分の母親のロケットだった。あれ程探していた、けれども見つからなかった、大切なペンダントだ。
「今日、お医者さんの所に行く時に車の中から何かが光っているのを見つけました。
でも、運転手さんに言っても止まって下さらなかったので、今抜け出して取ってきました。」
これが果たして自分の、あのまごついてばかりいる妹かと思う程はっきりと、凜とした口調で自分を見上げながら言った。
しっとりと雨に塗られた頬は、体温を奪われた真っ青で、息も微かに弾んでいる。
彼女の小さな掌からそっとロケットを受け取り中を開けると、そこには変わらず自分の母が微笑んでいた。
「コレで、あっていましたか？」
不安げに自分を不安気に見上げながら少女が尋ね、自分は産まれてから初めて彼女の髪に触れ破顔する。
笑った自分に安堵したのか、彼女も目を三日月の様にして微笑んだ。
それから不意に、ガクリと日本の膝から力が抜け、思わず抱き留めてハッとする。その身体は異様な程熱を持っていた。
「日本っ」
抱き留めた彼女の顔を覗き込むと、先程まで真っ青だった顔色が、今度は真っ赤になり、その呼吸も酷く浅く、肌はじっとりと汗をかいていた。
それから一週間、一時は４０度近い熱を出し起き上がることすら困難な状態に陥った。
中国はフワフワと揺れるカーテンを見つめながら、日本の規則正しい寝息を聞きつつ、彼女が起きたら一番に何と声をかけようか、それだけを考えていた。
父の妾から言われる悪口からも、この弱い身体も、彼女を傷つける全ての物事から今度は自分が守ってやらねば、と右手のロケットを握りしめながら思う。
彼女が小さく唸り、あの大きな瞳をパチリと外気に晒した。
第2話 中学生な日本と中国さんと韓国
これからは二人でやっていこう、と両親の墓の前で肩を組んだ二人を見て、自分が言いたかったことは何も出てきはしなかった。
きっとこれから自分達は、もっともっと遠い存在になるんだろうな、と韓国はそっと思った。
が、中学二年生現在、韓国は一心に廊下を走っていた。義理の兄、（とさえ言うのか不明だが）中国に向かって。
「兄貴―！また写真が出回ってるんだぜ！」
ガラッと自分のクラスでも無いのに扉を開けて一番に、どでかい声で叫び右手の手に掴んだ紙を高々と掲げる。
その瞬間、今の今まで自分の兄が読んでいた文庫本が、もの凄いスピードで飛んできて、ベチリと音を立てて顔面にぶつかった。
「掲げるな」
青筋を立てた兄がいつの間にか屈んでいる自分を見下ろしている。
まぁ、兄が青筋を立てるのは分からないでもない…というか良く分かる。自分だって腹が立ったからここまで走ってきたのだ。
自分が掲げていた写真、それは最近出回っている日本を被写体とした写真で、しかも着替え中とか、そんな危ういものばかり。
前はそこらへんの女子とかが主だったのに、どこの馬鹿な命知らずか知らないが、最近では日本までもが被害者である。
写真の中の彼女は、全くあどけない顔とスクール水着姿で、ボウッと右斜め向こうを見ていた。
思わずガックリと中国が項垂れると、すかさず韓国が「兄貴っ！？」と耳元でデカイ声を叫ぶ。
もっと注意して暮らせ！と言ってやりたいのだが、こんな写真を本人の目の前に出したら、彼女は羞恥のあまり死んでしまうかもしれない…
ああ、でも、この間の着替え中写真よりましではないか、と自分自身に必死に言い聞かす。が、やはりそれは無駄な努力であった。
項垂れた中国が急にガバリ、と立ち上がりツカツカと掃除用具入れに向かい、中から一本モップを取り出した。
「取り敢えず、その写真を持っていた奴を紹介するある」
顔全体に真っ黒な陰を落とし、今までに見たことも無い程の冷笑を浮かべた中国に、驚いた顔をしていた韓国がパッと目を輝かせた。
そう、そうでなくっちゃ！といわんばかりである。
それから二人連れだって教室を後にする。まるでこれから兎狩りでもするかの様に、妙にウキウキと。
教室内の全員が、これからの悲劇に向かい心の中で手を合わせた。アーメン。
第三話 恋愛と中国さん 極短 （お付き合いなさっている女性がいたとしたら）
「私と妹と、どっちが大切なの？」
どんな人と付き合ったりしたって、必ずこの質問を投げかけられる。
殆どのデートを断り、登下校は日本と、お弁当も日本と、話せば日本の話題、となれば聞かれない方がおかしいのかも知れないが、中国にとってそれは全く不可解且つ不愉快な質問であった。
更に本心をいってしまえば、何でお前と我の可愛い日本を比べるんだ？！ とか、そんな感じだ。
そしてその質問が言われたら最後、元からあまり無かった愛が底を尽きてしまう。
一度、小さなため息を吐いてから一緒に帰路につくため、日本の教室へと向かった。
中国さん大好き過ぎてヤバイ（´∀｀*）